2009年5月3日日曜日

居心地のよさよは?


若い頃より隠れ家的なカフェや喫茶店を探すことに情熱を傾けてきました。
高校を卒業して上京してからはひとり暮らしをしていたので、ことさらひとりの空間を必要としていたわけではなく、当時は非日常の空間としてのそうした場所が必要だったように思います。
隠れ家的と書きましたが、あまり知る人のいない場所であるという意味ではなく、ただ単に自分の日常生活から切り離された感覚になれる場所という意味合いが強かったのですが、結果的には都心にありながらあまり人が来ないような、知る人ぞ知るという場所が多かった気がします。

結婚をし、仕事もフリーランスになった今は、働く場所に変化をつけたり家事も含めた仕事の手順によって、非日常を手に入れることが会社勤めをしていた頃より容易になりました。反面、自分だけの時間が貴重になってきています。そのせいか非日常の空間というよりは、ただただ気持ちのいい、居心地のいい場所が大切になっています。

新宿パークタワーの1階に新宿パークハイアットのデリカテッセンがあります。仕事の関係でよく訪れる場所で、たまにショーケースの中のものを持ち帰ることもありますが、ほとんどは店内のテーブルで軽い食事をしたりお茶をしたりに立ち寄ります。

ある日、そこで知人と待ち合わせをしていました。
春まだ早い時期で店内の席はいっぱい。でもお天気が良かったので少々肌寒くはありましたが、ショールを引っ掛けて外のテラスの席につきました。

注文したカフェラテを2、3口もすすった頃でしょうか。ランチを終えた人たちが次々と帰って店内の席が空いたのでそちらへ移動したい旨を伝えました。
荷物を持ってカフェラテのマグに手を伸ばすと、係の人が「後ほどすぐにお持ちします」と言うのでマグは彼に任せて店内の席に移動しました。するとしばらくして「お待たせしました」と、先ほどの係の人が熱々の新しいカフェラテのマグをテーブルに置くではありませんか。
思わず顔を上げるとこちらを見てにっこりしながら「どうぞごゆっくり」と言いました。

このときのカフェラテに、言いようのない豊かな気持ちを感じました。
ファミレスへ行けばお代わり自由のコーヒーはいくらでもあります。でもそうではなくこの場所を選んでいる理由が自分でもよくわかった気がしました。こうしたお店を選んだ場合、たぶん私はコーヒー1杯にお金を払っているわけではないのでしょう。ましてや払ったお金で何杯コーヒーを飲めるかということでこの場所を選んだわけでもない。寒い場所から席を移した私に「暖かい一杯をどうぞ」という無言の思いやりが、私を満ち足りた気持ちにしてくれて、それは直接そうしたサービスを受けていないときから、そういう場所だということが伝わっている、だからここを選んだのだと思いました。

このデリはランチどきや夕方にはとても混雑するのですが、よく見かける列に並ぶという光景を目にしたことがありません。そうでなくてもどのお客様が最初にいらして・・・ということを、スタッフの方たちがきちんと把握をしていて、順番に注文を聞いてくれます。
そして注文を聞いた人が全てを整えてお客様に手渡すというシステムを取っています。なのでよくある番号札のようなものも一切ありません。効率を考えるなら多くのお店がそうしているように、注文を聞く人がそれをキッチンに伝え、キッチンで用意したものをホールの係が運ぶというシステムにする方がいいのでしょう。そうではないメリットがあるからこそのシステム。確かにこのデリでは手違いがほとんど存在しません。

経済性や生産性を重要視する今の社会にあって、こうしたシステムは非効率で無駄とも思えるかもしれません。しかしこのデリは効率より大切にしているものが確かにあり、数年前に比べてずっと賑わいを増した店内を見るにつけ、こうしたことに気持ちのよさを感じ、求めている人も多く存在することを感じずにはいられません。

2009年4月29日水曜日

McCafe

去年からLA近郊で「美味しい!」と話題になっているマクドナルドのコーヒーが、今年パワーアップして戻ってきました。ただのコーヒーではなく、味、種類も増えてその名も「McCafe」。ホットとアイスと両方を楽しめます。看板などでもよく見かけるようになった「McCafe」ですが、今朝、私が働いている会社が入っているビルの表にカフェごとプロモーションに来ていたのでその風景を撮影してみました。

本当にカフェを想定したようなレイアウトで、外なのにコーヒーテーブルと革の椅子が用意されていたり、パラソルに背の高い椅子がマッチして、ファーストフード店のマクドナルドとは思えない、カフェらしい雰囲気が出ていました。

今回は「Vanilla Latte」一種類のみを無料で提供していたのですが、Sugar Free, Fat Feeなどヘルスコンシャスなアメリカらしいチョイスがありました。朝9時半から11時半までの2時間のサービスでしたが、長蛇の列は始まりから終わりまで続いていたようです。

私もちゃっかり休み時間を利用して無料Latte、いただいてきました♪列に並んでいると、無料コーヒー券が入ったマグのお土産付き!かなり大掛かりなマーケティングプロモーションですね。無料コーヒー券を使って早速明朝、コーヒーを買いに行って来たいと思います。

2009年2月25日水曜日

周囲との調和




写真は、年越しの際に帰省した実家の近所の光景です。私にとっては幼い頃から長年暮らしてきた場所、非常に見慣れた場所ではあるのですが、ふと違和感を感じ、立ち止まってしまいました。一瞬、以前と比べて寂れたような印象を受けたのです。
タクシーが並んだ駐車場の奥にある建物は、もう何年も同じ佇まいでそこが変わったというわけではありません。でも、何かが色褪せたような感覚を否めませんでした。

よくよく目を凝らして見たのですが、薄いグリーンの建物は外壁の塗装が剥げていたり、色が褪せているようには見えませんでした。その建物は1階が喫茶店なのですが、その店が潰れたというわけでもありません。では、何が私に「寂れた」という感覚を起こさせたのか、しげしげと眺めているうちにわかりました。

建物の手前の駐車場に置かれているタクシー、原因はこれでした。非常にシンプルな一色で塗られた車。この地域で大正時代に創業された老舗タクシー会社のものです。私にとってはこの車も非常に見慣れたものです。
このタクシーは後ろにある建物より若干濃い色のペールグリーンです。タクシーと全く同じ色に白をどんどん加えていくと、ほとんど建物の色に近い色ができる感じです。
手前に建物の色より若干濃い色のタクシーが数台並んでいたことが、建物を色褪せたように見せてしまったというわけです。
こうして写真にして見ると、それほど色褪せたようには見えませんが、実際には少々ショックを受けるくらい寂れた印象を受けました。

これは駐車場に置かれた車と建物との関係ですから、一時的なものかもしれませんし、未来永劫続くものではないように思いますが、似たようなことは様々な場所の町並みの中で遭遇することがあります。
日本では家を建てることは一生に一度の大きなイベントということが多いせいか、建主によっては外観を美しく飾り立てたり、少しでも目立つようにしたりということがあるようです。
しかし残念なことに、建物単体を見れば、綺麗に飾られていたり、美しい色だったりしても、町並み全体から見るとその建物だけ浮いていたり、隣の建物との色のバランスが悪く、思ったような美しさが表現できていない場合も多々あります。

家は自分のお金を出して建てるものだから、どんな外観にしようが自分の自由。それはその通りです。ただ、そのときに、ほんの少し周りとの調和を考えるだけで、建物の美しさが更に増し、これからの人生を過ごすその町並みへも魅力を添えるものになるとしたら、なおさらよいのではないかと考えます。

自分の家が町並みに調和することは、美しさや魅力という観点だけではない別の側面がありますが、それはまた次回にでも書きたいと思います。

2009年2月9日月曜日

感謝の気持ち

アメリカでは歯の治療をすると財産を失う、というくらい歯の治療は高価なものになっています。とはいえ、虫歯は治療しないとあとあと大変なことになります。先日私は歯の調子が悪くなり歯医者さんに見てもらいたい、と思い歯科医をさがしていたところ、主人がお世話になっている先生がとてもいいらしい!という話を聞きさっそく問い合わせをしてみました。すると幸い保険でカバーされるくらいの治療で済むということで、早速お世話になることにしました。その先生は巷では歯医者さんが「すばらしい先生だ!」と認める評判のよい方です。オフィスを伺ってみると、清潔な明るいオフィスに、笑顔のスタッフが多く働いている、私の想像にあった歯科医とは違う素敵な場所がありました。

先生自身もとても穏やかな、話の面白い日系人の方で、日本語は「Mushiba」くらいしか話さないのですが、丁寧にわかりやすく歯の状態について、どんな治療が必要なのかを教えてくださるので、心配や不安もありません。私の治療の合間にも他スタッフが先生にいろいろと話しかけてきたりしてとても忙しくしていらっしゃるのですが、「あなたをCareしていますよ」という気持ちが伝わってくる温かい診療でした。

私がお世話になりだしてから数日後、主人宛に歯医者さんからカードが届きました。
何かな?と思ってあけてみると先生直筆の「Thank You」カードです。
内容は、奥さんをうちの歯医者に紹介してくれてありがとう、というものでした。
忙しい中、このように一人一人の患者さんに感謝の気持ちを伝えている先生が、プロとしての腕はもちろん、患者さんからも支持が高いのがわかる気がしました。
感謝の気持ちを伝えるのに、直筆のメッセージは最高ですね。
私も日ごろから感謝の気持ちを伝えていこう、そう思う出来事でした。

2009年1月29日木曜日

動線が入り乱れる場所での工夫


年末年始に車で帰省をした際に立ち寄った中央自動車道の談合坂サービスエリアのトイレで、写真のような電光掲示板を見かけました。
このサービスエリアは非常に大型で、ご覧の通りトイレもいくつものブースがあり、ブースへアクセスする通路も3つあります。
私が利用した日は混雑時ではなかったので問題なかったのですが、このあたりは中央道でもかなりの渋滞ポイントで、混んでいるときには長々と列に並ばねばなりません。
一列に並んでいるので、順番が来た人は、誰かが出てきた通路へ入っていって、キョロキョロと空いているブースを探す羽目になります。
この掲示板があれば、空いたブースが一目瞭然、出てきた人が並んでいる人たちのところへ姿を現わす前に、待っている人が空いたブースへ向かって行くことができるので、僅かではありますが時間のロスも緩和する工夫となっています。
掲示板をよく見ると、ブースがどのタイプなのかもわかるようになっています。空いたブースに行ってみたけれど、おむつが取り替えられないブースだったというようなことが避けられ、小さなお子さんを連れていらっしゃるお母さんにも、とても優しい配慮になっていると思います。自分の順番が来たけれど、後ろの赤ちゃんを抱いたお母さんに空いたブースを譲る、というようなこともできるわけです。

掲示板には「混雑時は一列にお並びください」と書いてあります。
25年ほど前には、トイレでも銀行の窓口でも、それぞれのブースや窓口に、それぞれの列ができていたものでした。当時行ったアメリカでは、同じような場所で一列に並んでいる様を見て、その合理性に感心したものでしたが、いつの間にか日本の特に都市部では、このような並び方がどこでも一般的になりましたね。
様々な人が利用する場所での洗練や工夫をこれからもウォッチしていきたいと思います。

2008年9月25日木曜日

服装で読む麻生新首相誕生

昨日、麻生太郎新首相が誕生しました。
首相新任の会見では、紺色の織柄ストライプスーツ、サックスブルーに白い襟のクレリックシャツ、ラベンダーの無地ネクタイという姿でした。

(MSN産経ニュースより)

サックスブルーのシャツは、白いシャツよりハレーションを起こしにくいためメディア映りが良いのですが、若い人に人気のクレリックシャツを着ている首相はこれまであまりいなかったのではないでしょうか。
麻生首相は、以前から自分のスタイルをお持ちでおしゃれな方だなという印象がありましたが、こういった会見の場に紫のネクタイを選んだことにも意外性を感じました。
通常、このような場には、青・紺系か赤系のネクタイを選ぶことが多いもの(河村官房長官は青でしたね)。

色彩心理学的にみると、紫は、赤と青を合わせた色というところから、「二面性」という意味を持ちます。また、「人と違うこと」に重きをおくのも紫を好む人の特徴です。
閣僚名簿を首相自ら読み上げるという異例の会見を行なったことも、この紫に表れているように感じられました。

しかし、一つ残念だったのが、一見してわかるほどネクタイが曲がっていたことです。
分刻みのスケジュールで、会見前に鏡を見る時間もなかったことが想像されますが、世界中に配信されるであろう映像ですから、周りのスタッフの方が一言教えて差し上げることはできなかったのでしょうか。
ニュースでは「オレ流内閣」「ワンマン内閣」などとも言われていましたが、ネクタイが曲がっていることの注意すらできないような雰囲気なのだとしたら・・・と想像をめぐらせてしまいました。

これからしばらくは、ニュースで取り上げられる機会も多いでしょうから、麻生首相の外見イメージ戦略をウォッチングしてみたいと思います。

◇コラージュは、選挙コンサルティング&プロモーションアイディアで、政治家、秘書、選挙参謀、後援会をサポートします。>> 選挙対策・選挙活動に、「プロモ」の視点を

2008年9月19日金曜日

室内環境システム体験

先週、5日間の広島出張に行ってきました。
広島駅周辺は、徒歩圏内にビジネスホテルが多く、事前の宿泊先探しも選択肢がたくさんありました。
さらに、新広島市民球場開場の影響もあるのか、新しいホテルも次々とオープンしているようで、新旧が競合といった様子です。
ネットでリサーチを重ねた結果、仕事現場に近いオープンしたばかりのホテルに泊まってみることにしました。

宿泊したのは、3部屋限定のリラックスルームというお部屋。
部屋の広さはシングルルームとさほど変わらなかったのですが、「光や音をコントロールし、上質の眠りへと導く、画期的なゲストルーム」とのこと。
ホテルのホームページを見てみると、"20年来もの室内環境研究のノウハウに基づく専用プログラムを導入した「リラックスルーム」。照明や音響といった室内環境を総合的にコントロールすることで、上質の眠りと、爽やかな目覚めを提供します。"とあります。

実際に宿泊し、この室内環境システムを試してみました。
置いてあった説明書を見ながらシステムをセットしスタートすると、自動的に照明が調光状態になり、枕元のスピーカーから環境音楽のようなリラックス系音楽が流れてきます。さらに、足元の「体感サブウーハー」から低音と同時に足元に振動が伝わり、なんとも不思議な感覚。
時間が経つにつれ照明が減光していき、時間になると音楽が止まって消灯するそうなのですが、気付かないうちに眠りに落ちていました。
仕事の疲れもあったのでしょうが、宿泊した夜は毎日ぐっすり眠ることができました。

また、このシステムは、目覚まし機能もあり、アラームをかけた30分前から照明が徐々に明るくなり、音楽の再生も徐々に始まるとのこと。アラームの時間になると、照明が明るく点灯し、音楽も大きくなって、さわやかな目覚めの環境を整えてくれるそうです。

こういった環境システムは、なかなか自宅では味わえないものですから、ホテルという非日常空間にあることで、その楽しみが増えますね。
枕が変わると眠れないという話もよく聞きますが、このように「眠り」にフォーカスし売りにすることで、他のホテルとの差別化になるのだなと思いました。